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図書館の本ですが…

なんと言いますか…。一言で言い表すと、風が吹けば桶屋が儲かる的な本です(≧∀≦)

って、この本の最初のページに書いています。

この本は、「風が吹けば桶屋が儲かる」方式、つまり「一見、無関係と思われる物事と物事をロジックでつなげていくことで、めちゃくちゃ面白い関係性が見えてくる」本です。

この本は図書館で見つけたのですが、パラパラとめくるうちに、面白くって半分近く読んでしまい、結局借りたという本です。

パラパラめくって半分?と思われるかもしれませんが、そうなんです。すごく読みやすいんですよ。現役東大生の方が書いているだけあって、とてもわかりやすい!文字も適度に大きくて読みやすい!

で、内容は、私は思いもよらないようなロジックを展開してくれます。ホント面白かったです!

もくじ

読書感想 現役東大生の世界一おもしろい教養講座

副題が『正しく未来を見通すための 地理的思考入門』

著者の西岡さんは、ズバリ、地理こそが教養のすべて、地理というのは活用できる知識そのもの、だと述べています。そして、活用できる知識=教養なんだそうです。

ということは、地理=活用できる知識=教養 という図式でしょうか

そう言われれば、そうかもしれません。地理では地形にとどまらず、気候、人口、資源、すべて習いますもんね。中学でも、何県がこの産業が盛んで…なんて習った気がします。

また、テレビでおなじみの村瀬哲史先生の話を聞いていても、野菜の収穫量から季節風が影響する気候の話まで、様々なことを教えてますもんね。

地球上で今現在、起こっていることはすべて地理、と捉えると、様々な出来事を地理と結びつけて考えていくという思考法って必要なことなのかもしれません。

現役東大生の西岡さんですが、東大と他の大学で明確に異なる点は、「地理という科目を重視している」ということだとおっしゃっています。

そして、AI社会に生き残る人材には地理的思考が欠かせないそうです。なぜなら、AIにできないこと、それは知識を活用することだから。

そういえば先日読んだAI vs教科書が読めない子どもたちにも、AIは考えることができない。だから、何事も膨大な数の教師データを元に、統計と確率で答えを導き出すしかないと。逆に言えば、データをもとに処理できる仕事はAIに取られる未来が迫っている。今後仕事を取られないためには、AIができないことができなければいけない、といったことが書いてありました。

それと重なる言葉です。

うーん、自分が思っていた以上に地理って大事な科目なんですね

目次の一部

ちょっとだけ、目次の一部を抜き出してみます。

  • 日本でマンガ文化が花開いたのは 日本が山がちだったからだ
  • 新聞(ジャーナリスム)が生まれたのは コーヒーがおいしいからだ
  • 株式の取引が生まれたのは オランダの土地が低かったからだ
  • インドにITは発達しているのは 降水量が多いからだ
  • ソ連が崩壊したのは アラブに石油王がいたからだ
  • 英語が生まれたのは ユーラシア大陸に砂漠があったからだ

すごく気になりますよね。私は気になってしまって、読み始めたら止まらなくなりました。

こんな感じで、地理と歴史を含む出来事を結びつける考えが、全部で20個も説明されています。

まずは、目次を見てロジックを想像するのも楽しいですね。私は一気に読んでしまいましたけど^^;

一つだけ、そのロジックを説明すると、

モンゴルには広大なゴビ砂漠が広がっている→砂漠には、定住しない遊牧民がいる→失う土地のない遊牧民。容赦無く他国を攻める→攻められたゲルマン人、民族ごと逃げ出す→ゲルマン人、現在のイギリスに落ち着く→ゲルマン人、イギリスで英語の基礎を築く

このようなロジックになるそうです。なんでも、もともとイギリスはケルト語系だったから、ゲルマン人が来なければケルト語を使っていたかもしれない。ゲルマン人が来たことで、ゲルマン語系となり、それが英語の基礎となったとのこと。

そしてそもそも、ユーラシア大陸がもう少し小さくて砂漠がなかったら、フン族がゲルマン人を攻めることもなく、ゲルマン人がケルト人を攻めることもなく、英語は英語ではなかったかもしれないと。

もしかしたら、ケルト語系のもっと別の言語を一生懸命勉強していたかもしれません。

こうやって考えると、確かに土地って民族、国単位で行動を起こす大きなモチベーションになり得ますね。日本も海に囲まれてなかったら、もしかしたら日本語は話していないかもしれないですもんね(・・;)

作者の西岡壱誠さん

作者の西岡さんは、現在東京大学経済学部の4年生(2019年時点)現役高校生時代の偏差値はなんと「35」だったそうです。それがひょんなことから無謀にも「偏差値35からの東大受験」を決意、2浪ののちに合格を果たします。

地理だけは成績が良かった西岡さん、他の科目の勉強にも、地理と結びつけて覚えることが飛躍的に増えたそうです。

その他、東大で40年以上の歴史を持つ書評紙「ひろば」編集長の他、「ドラゴン桜2」への受験や学習全般に関するリサーチなど、幅広く活躍されています。

他の著書に「東大読書」「東大作文」!(◎_◎;) どちらとも書店でよく見かけました(購入はしなかったけど…^^;)すごい、2冊ともベストセラーなんですね。

まとめ

中には、えぇ〜〜ホント?こじつけちゃうの〜、なんて思ってしまうものもありましたが、きっと一理あるロジックなんでしょうね(≧∀≦) 思考の展開の仕方がとても面白かったです。

今は地政学といって、地理と政治を結びつける学問も注目されています。この地球上に生きている限り、地理って大事!

この本を1冊読むと、少しその思考展開の仕方がわかってきます。来るべきAI時代を生き抜くためにも、今後いろいろな物事を(こじつけでもいいから( ̄∇ ̄))地理と結びつけて考えていく、思考の練習をしていきたいと思います!!

まぁそんな堅苦しい話は置いておいて、単純に読み物として面白かったですよ(≧∀≦)

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