本の写真 主観的ブックレビュー ヤマザキマリ著 仕事にしばられない生き方 毎日レビューチャレンジ10

こんにちは!ぽらぽらです。

毎日レビューチャレンジもようやく1/3の10日目を迎えました!よし!この調子で頑張る!

なんとなく、毎日何かを見たり書いたりするうちに、色々な他人の人生を追体験する楽しさのようなものがわかってきました!いいね!映画も本も♡

ずっと映画ばかりだったので、今日はブックレビュー。それも物語ではなく、エッセイというか、実用書というか…。漫画テルマエロマエで有名になったヤマザキマリさんの、仕事にしばられない生き方、という本です。

いや、これね、仕事をやめてしまって、これから自分の人生、なんの仕事をしていこう、仕事と生活をどうやって折り合いをつけよう…と悩んでいるときに、本屋で見つけて思わず手に取った本なんです。

あぁ、仕事にしばられず、好きなことをして生きていきたい!と、なんだかそういうモードで手に取りました。

だがしかし!!そんな甘っちょろい本ではありませぬ(^◇^;) この本は、お金に苦労を重ねた著者が身につけてきた働き方、どちらかというと生きるためには仕事を選ばない!できる仕事に乗っていこう!といった方向の、とっても活が入る本でございました(≧∀≦)

もくじ

ブックレビュー 仕事にしばられない生き方

ヤマザキマリさんの、壮絶な10代〜20代

いや、もうこのヤマザキマリさん、若い頃が波乱万丈なんです。

シングルマザーのお母様に育てられ、貧しさが当然のように目の前にあった子供時代。そんな中夕飯代の500円で、漫画を買って、夕食は卵かけご飯で済ませたり、本当にそれが欲しいのか、問いかけながら買い物をする金銭感覚を身につけていきます。

初めてアルバイトで働いたチリ紙交換では、1日働いてたった500円!(今だったら訴えられるかもしれませんね!(◎_◎;))お金を稼ぐことの厳しさを身にしみて知る16歳。

17歳で絵の勉強をするためにイタリアに渡り、詩人の彼と付き合い、絵描きや土産物屋の店員、通訳、露店など様々な仕事をしながら生き延びていきます。時には家賃が払えず、家を追い出され、駅の待合室で夜を明かすことも。

そして、そんな生活にさらなる試練が。彼がついに高利貸しに手を出してしまい、借金の返済に翻弄することになります。

ある時どうにもならなくなって、日本にいる母親に郵便手形でお金を送ってもらい、やっと少し借金が返せる、とホッとしたのもつかの間、そのお金を盗まれてしまいます。

たおか
この辺りはもう読んでいて心が痛いよぉ。゚(゚´Д`゚)゚。

その後その彼氏さんはトラブルに巻き込まれ、大怪我を負い、自分は妊娠がわかり、妊娠4ヶ月で極度のうつ状態となり、入院。結局誰の立ち合いもなく、1人で男の子を産みます。そして子供が生まれて、ようやく日本に戻る決心をするのです。

イタリアに来て10年の月日が流れていました。

もう、もう、なんて波乱万丈なんでしょう!!こんなにお金で苦労して、仕事を選ぶような贅沢な状況ではなく、なんでもできることはやった、という感じです。

そう、仕事にしばられない生き方、とは、決して甘くない人生を渡っていくために、仕事の好き嫌いはともかく、まずはなんでもやってみる、波が来たら乗ってみる、といったヤマザキマリさんの体験をもとにした、シビアな処世術の本なんです!

絵描きになりたいという夢は変わらず持っていましたが、厳しいこともわかっている。日本に帰るのであれば、漫画を書いてみよう、漫画の方が自立できるかもしれない、と思い立ちます。

それで漫画を描き、それが入選し、その賞金がイタリアからの帰国のチケット代となり無事に帰国するのです。

日本に帰っても

そのようにお金で大変苦労されたヤマザキマリさん、漫画で賞は取ったものの、まだ漫画家で食べていける状態ではなく、日本に帰っても様々な仕事をこなしていきます。事務職、イタリア語の教師、テレビリポーター等々。

本当にこの方の行動力ってすごいですね。

そしてその後、テルマエロマエが大ヒットとなるのです。

お金を稼ぐって、やっぱり大変なこと

テルマエロマエは大ヒットし、その後も漫画の連載や新たな仕事が舞い込んできますが、同時に今度は寝る間も惜しんでがむしゃらに漫画を描く日々が始まります。新たな夫と息子さんが心配するほどに…

そして家族みんなが、肉体的精神的に汲々とした時、以前のんびりとした気持ちで過ごせたポルトガルへ引っ越す決心をします。マネージャーを雇い、仕事をセーブし、そこで初めて夜はゆっくり寝て、日中は淡々と仕事をする、といった生活を手に入れます。

本当に、きっと今は漫画もヒットして、そんなに生活に困らないくらいのお金は稼いでるんでしょうけれど、お金を稼ぐことの大変さが、全編を通して伝わってきます。

ヤマザキマリさんは、働くことがもう身についてるというか、働くことを厭わないというか、そこが本当にすごい人。

そして、働く仕事の内容、働く国、すべてそこまでこだわりなく、あっけなく変更していきます。

ここがね、1番のポイントで、人生の潮目って、やっぱり変なこだわりがあると見過ごしてしまうんですよね、きっと。

そして、どんなことをしてでも、働けばどうにかなる、みたいなおおらかな性格と根性(≧∀≦)

その気概が結局は成功につながったのだと思います。

目次・作者

目次は次の通りです。すごく濃い内容の本でしたよ〜

  • 序章 やりたいことで生きていくー母・量子の場合
  • 第1章 働くこと、自立することージュゼッペとの日々
  • 第2章 持てる力をすべて使ってーテルマエ前夜
  • 第3章 風呂かそれとも戦争かー先人達が教えてくれること
  • 第4章 私の働き方改革ートラブルから学んだこと
  • 第5章 仕事とお金にしばられない生き方
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主観でまとめてみると

実はこの本を読んだ後、著者の言いたいことが二分しているような印象がありました。

一つはお金を稼ぐことはとても大変だ。なんでもできるこはやらないと、食べていけないんだ。ということ。もう一つは、人生は面白がった方が勝ちであって、お金に囚われてはいけない。といったこと。

きっとどっちもヤマザキマリさんが思っていることなんだろうと思います。

本の中で、ヤマサキマリさんは“今の仕事が八方塞がりであれば、やめるのもあり”とおっしゃってます。

お金を稼ぐって、本当に大変なことなんですが、実は何をしてでも、どんな場所でも、なんとか生きていける。人生の潮目を読んで、仕事にしばられず、別の仕事や別の場所でやり直すのもあり!好きな仕事にとらわれすぎるのではなくて、その時その時、自分のできそうなことをやっていく。

ということなのかなぁ。ご自身の壮絶な経験をもって得た一つの人生の生き方を勉強できる本でした。

私も今仕事をやめ、この先どうやって暮らしていこう、仕事はどのくらいできるのだろうか、等々、悩みが尽きないのですが、なんだかすべて甘えていた〜〜ごめんなさい、つべこべ言わず働きますっ!という気持ちになりました(^◇^;) やりたいことばかりに目を向けるのではなく、最大限の条件の中で判断していこうと思います。

ただ、すごく疲れている人は、今は読まないで、もう少し元気が出てきた時に読むのがおすすめ(^◇^;)

実は私、仕事をやめたばかりで半分病んでいるような時に一度読みかけたんですが、こんなに苦しい思いをしないと生きていけないのか…と、落ち込んでしまい最後まで読めなかったんです(^◇^;)

でも少し休んで体調も整った今、良かったです、読んで!自分に元気があれば、いい刺激とカンフル剤になります(≧∀≦)

あまり仕事内容にこだわらず、できること、縁のある仕事を一生懸命続けていれば、きっと次につながっていくといった、生きる希望がわいてきますよ!

それより何より、小説より奇なり、というような波乱万丈な人生を垣間見れる本でした(≧∀≦)

仕事にしばられない生き方 (小学館新書) [ ヤマザキ マリ ]

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