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最近のテクノロジーの進歩は目を見張るものがありますよね。

5年前の世界ですら今の世界とは全く違う。特にインターネットの環境は激変です。私が最初にパソコンを持ったのは18年ほど前。パソコンのスペックがキロバイトとかメガバイト、とか言っている時代で、インターネットにもつなげるんですけど、まぁ遅い。チキチキチキチキ…画像なんて一部分ずつ出てくるような感じでした。

それがいつの間にか画像がスムーズに見れるようになって。動画まで見れるようになっていて、今や5Gっていうんですかね?大量の情報のやりとりが、ほぼ遅延なく可能になるというではないですか。自動運転技術がいよいよ実用化されるかもしれない所まで、技術は進んでいると聞いて、関心せざるを得ません。

なんでも今後は、カーシェアリングが主流になってくるかもしれないそうですよ。呼ぶと自動で来てくれるタクシーみたいな感じでしょうか?

AI vs 教科書が読めない子どもたちは、少し前にかなり話題になった本です。名前は知っていましたが、読む時間がなく、気になりつつも放置していた本です。でも今回その続編が出ましたもんね。続編を読むならまずはこれから、と読んでみました。

感想 AI vs 教科書が読めない子どもたち

この本に何が書いてあるのか

この本の著者の新井紀子さんは、国立情報科学研究所教授、一般社団法人「教育のための科学研究所」の代表理事・所長をされています。一橋大学法学部→イリノイ大学5年一貫性大学院数学研究科単位取得後退学、東京工学大学で博士(理学)を取得され、2011年より人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」のプロジェクトディレクタを務めていらっしゃる方です。

なんだか、すごい経歴ですね。もうガチの専門家の方です(笑)きっと日本で最もAIに詳しい研究者の一人に違いない方が書かれている本になります。

本当にざっくりと書いている内容をかいつまみますね(専門的な内容は、とてもわかりやすく書いているにもかかわらず、しっかり理解できず説明するのは諦めました(^◇^;))

ざっくり内容説明

  • ロボットが、大学入試の問題を解けるようになるには、とんでもない量のデータと、人間の手作業の努力が必要不可欠である。
  • なので、AIが、人間のような真の知性を身につけ、人間を超える、といったシンギュラリティの到来は、数学者の立場からするとありえない
  • しかし、仕事のかなりの部分をAIが引き受ける時代はすぐそこまできている
  • 今までも、新しい技術により機械に仕事を奪われること、例えば人を起こす仕事が(かつてそんな仕事がヨーロッパにはあったそうです)目覚まし時計の発明で必要がなくなったり,ATMの発明により、銀行の窓口係が大幅に減ったり、といったことは度々あったが、それとは質が大きく異なる現象が起ころうとしている。
  • 何故ならば、いわゆるホワイトカラーと呼ばれている人々の仕事までAIに奪われる可能性が高いから。
  • 今後はAIができない仕事を人間が担わないといけないが、AIができない仕事を果たして人間ができるのか?

ということが書いてあります。本当にざっくりですみません(^◇^;)

ぽらぽら
ロボットが東大に入れるかというプロジェクト、通称東ロボくんプロジェクトですが、どうやってロボットが答えを導き出しているかというと、確率・統計を用いて問題の答えを導いているんだって。
ぽら子
ロボットは論理を用いることができない。要するに知らない単語が出てくると意味を正しく捉えることができない。教師データと言われる、億を超えるような膨大な量のデータを入力してその中から確率と統計を用いて答えを導き出すという方法を用いて問題に答えているんだにゃ。
ぽらぽら
なんでそんなにめんどくさいことを…
ぽら子
そうでないと、うまくいかなかったらしいにゃ。何気ない1文、何気ない一言でも、正確に理解するには根底に多くの常識や合理的判断が必要なんだって。でもロボットは与えられたデータの中でしか判断することができにゃいんだって。

では果たしてどのような問題をロボットは難しいと感じるのか。

たとえばこんな問題が載っています。これは英語の問題なのですが日本語に訳した部分のみ抜粋します。

次の会話の空欄に入れるのに最も適当なものをそれぞれ①〜④のうちからひとつずつ選べ


ネイト  もうすぐ本屋だよ。あと3分かな

スニール ちょっと。    

ネイト  サンキュー。よくあるんだよね。

スニール 5分前に結んでなかったっけ?

ネイト  だね今度はしっかり結んでおくよ

空欄に入れるべき部分は次のうちどれでしょう
① 随分歩いたね ② もうすぐだね ③ いい靴だね ④ 靴の紐ほどけてるよ

正解は④の靴の紐ほどけてるよですが東ロボくんは、②もうすぐだねを選んでしまい2016年度の英会話完成問題の正答率は4割に届きませんでした。

AI の弱点は万個教えられてようやく一を学ぶこと、応用が利かないこと、柔軟性がないこと、決められた(限定された)フレーム(枠組み)の中でしか計算処理ができないことなのです 。〜中略〜AI には「意味が分からない」ということです。

なるほど…と言うことは、これからの人間にはその反対の能力が高く求められると言うことですね(^◇^;)…一を聞いて十を知る能力、応用力、柔軟性、発想力…

ぽらぽら
なんだか、この著者が危惧していることがわかってきました…私、超苦手かもしれません。。。

具体的に、常識や無意識の人間らしい合理的判断は大半の人が持ち合わせているという前提で、問題は読解力を基盤とするコミュニケーション能力や理解力とこの著者は言っています。

全国読解力調査

著者の新井さんは東ロボくんプロジェクトのスタートと同じ年に、日本数学会の教育委員長として大学生数学基本調査を実施。国交立私立を問わず全国様々な大学の、6,000人の大学生の数学力調査をしています。

多くの教員が学生の質の低下(論理的な会話が成り立たない)を肌で感じていたことが実施の理由だったそうです。

数学の問題は、私にはさっぱりわけがわからなかったので置いておいて(^◇^;) 選択式の問題を1問。

問題 次の報告から確実に正しいといえることに○ そうでないものには×を左側の空欄に記入してください。

公園に子どもたちが集まっています。男の子も女の子もいます。よく観察すると、帽子をかぶっていない子供は、みんな女の子です。そして、スニーカーを履いている男の子は一人もいません。

(1)男の子はみんな帽子をかぶっている
(2)帽子をかぶっている女の子はいない
(3)帽子をかぶっていてしかもスニーカーを履いている子供は1人もいない

答えは ○××、確実に正しいと言えるのは1番のみ。しかし、この問題の大学生の正答率は64.5%だったそうです。

このような結果を見て、学生の基本的な読解力に疑問を持った著者の新井さんは、中高生の基礎的読解力を本気で調べることにします。それがRST(リーディングスキルテスト)と呼ばれるテストです。このテスト、問題文は教科書から選んでいます。

と、いうことは、教科書の理解力に直結するテストということになるのね。今までに累計25000人以上を調査しているんだって。

そしてその結果、3人に1人が簡単な文章を読めないということがわかったんですって!

そんな中でも、誤答がとても多かった問題がこれだそうです。ちなみにAIは80%以上の確率で正解する問題らしいですよ。

次の文を読みなさい。

アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。

この文脈において、以下の文中の空欄にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから一つ選びなさい。

セルロースは(    )と形が違う

① デンプン  ② アミラーゼ ③ グルコース ④ 酵素

答えは、① デンプン なんですが、某新聞社の論説委員から経産省の官僚まで、なぜかグルコースを選んだそうです。

もちろん“AIが間違えやすい問題”もあるんですが、これが人間が解けるか、というとそうではなく、人間も同じような間違いをおかしやすいことがわかったんですって。

でも、私、なんだか人ごとと思えないです〜。アミラーゼの問題は、危うく間違えそうになってしまいましたもん…おっと、危ないってなった(笑)
というか、数学力調査の問題、わかんないって読むの飛ばしたよね?この本の前半に書いてある、AIがどのようにして問題を理解するかっていうメカニズムの部分も、途中から適当に読み飛ばしたよね?
うっ、そうなんです… 全くもって笑えないです…

この調査の結果から…

この調査でわかったことを、著者はこのようにまとめています

中学校を卒業する段階で、約3割が(内容理解を伴わない)表層的な読解もできない

学力中位の高校でも、半数以上が内容理解を要する読解はできない

進学率100パーセントの進学校でも、内容理解を要する読解問題の正答率は50%強程度である

読解能力値と進学できる高校の偏差値との相関は極めて高い

読解能力値は中学生の間は平均的には向上する

読解能力値は高校では向上していない

貧困は読解能力値にマイナスの影響を与えている可能性が高い

通塾の有無と読解能力値は無関係

読書の好き嫌い、科目の得意不得意、一日のスマートフォンの利用時間や学習時間などの自己申告結果と基礎的読解力には相関はない

読解力が大切ってことが本当によくわかりますよね…うちの娘、あんまり絵本好きじゃないけど、大丈夫かしらねぇ… どうしたら読解力が上がるのかしらね

20年後になくなる職業、残る職業

この本には10〜20年後に消える仕事と残る仕事も載っています。オックスフォード大学の研究チームは予測したものとのことですが、一部抜粋すると、

なくなる職業

1 電話販売員(テレマーケター)

2 不動産登記の審査・調査

3 手縫いの仕立て屋

4 コンピューターを使ったデータの収集・加工・分析

5 保険業者

6 時計修理人

7 貨物取扱人

8 税務申告代行者

9 フィルム写真の現像技術者

10 銀行の新規口座開設担当者

本には25位まで載っています。半沢直樹はいなくなる、とも書いています(笑)

なんと、全雇用者の半数が仕事を失うそうですよ。そして、その時、自分は人間にしかできない仕事ができるんでしょうか?恐ろしいです。

残る職業

1 レクリエーション療法士

2 整備・設置・修理の第一線監督者

3 危機管理責任者

4 メンタルヘルス・薬物関連ソーシャルワーカー

5 聴覚訓練士

6 作業療法士

7 義肢装具士

8 医療ソーシャルワーカー

9 口腔外科医

10 消防・防災の第一線管理者

これも本には25位まで載っています。こうやってみると、心とか、医療(診断以外の)など、個別の対応が求められる仕事、管理の仕事が大半ですかね?

機械的にできる作業や、データさえあればできる仕事はほとんどがAIに奪われ、心や個別性の高い対応力が求められる時代になるのでしょうね。

あ〜〜、割と苦手です。頑張って鍛えていかないとなぁ、と思ったことです。

まとめ

著者の新井さんは、AIに出来ない仕事ができる人材の不足により、新しい産業が経済成長のエンジンとならない一方で、AIで仕事を失った人は、誰でもできる低賃金の仕事に再就職するか、失業するかの二者択一を迫られる未来。そしてその後にやってくるAI恐慌とでも呼ぶべき世界的な大恐慌が起こる可能性までも予想しています。

それこそ、冒頭で書いた自動運転が導入されれば、タクシー運転手も、自動車販売業者も必要なくなってしまいますね。全国に点在するタクシー会社と、自動車メーカーはどうするんだろう。ものすごい変化です。

しかし一方で、ここ10年に起こった新しい仕事、例えば汚部屋コンサルタントなどの、人間でないと出来ない仕事の台頭にも注目しています。

消えてしまう可能性がある会社は、時代をよく読んで事業の転換を計らないといけないですね。例えば、タクシー会社は自動運転を管理するなど、新しいシステムの会社に変わっていかなくては生き残れないかもしれません。

結局、これからの世の中は、データの処理や、機械的な作業はAIに任せて、さらにその上のAIの管理の仕事や人間の心を扱う仕事、個別性が必要な仕事を人間が担っていく時代になっていくのかな。

いってみれば、人類総アーティスト時代が来るのかも…

そして、そんな時代を生き残っていくには、より意味を理解できる読解力と、それをもとにしたコミュニケーション力を身につけていくことが必要不可欠なんでしょうね(^◇^;)

やばいやばい^^; 今からでも少しづつ、読解力をつけようと思いました。本、本を読まねば!

この本、私のざっくり感想ではとても伝わらない、内容の濃い本でした。興味がある人はぜひぜひご自分で読んでみてください。それにしても、数学者の書く文章って論理的で読みやすいです(≧∀≦)

この本の続編、『AIに負けない子供を育てる』も発売になっていますね。この続編が読みたくて、まずこの本から読んだ私。むしろこの続編の方が大事よね!特に子育て中の身としては。今から続編をしっかり読んで勉強しようと思います(≧∀≦)

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