先日、とあるコンサートを聴きに行きました。

otto&orabu(オットアンドオラブ)。パーカッションとボーカルのパフォーマンス集団なんですが、ご存知ですか。知らない方も多いかと思いますが、すごく感動したのでここに書いてみます。

(CDも販売していて、購入も可能だから、と書いた文章でしたが、書き終わったあとによくよく調べると、販売終了していることが判明^^; この文章、書いた意味があまり無くなってしまいましたが、多くの人に知ってほしいこともあり、このままUPします^^; ご了承ください。)

実はこのパフォーマンス集団、メンバーの大半は知的な障がいを持った方々なのです。普段は、鹿児島市にあるしょうぶ学園という所で、静かに生活を営んでいます。

しょうぶ学園

鹿児島市のしょうぶ学園という場所は、知る人ぞ知る場所なんです。

その最大の特徴は、利用者の方々が作るアート作品。

縫いプロジェクトと呼ばれる、刺繍作品を用いたシャツやスカートなどの作品。

柄が曲がっているスプーンやフォークなどの木工品。もちろんお皿やテーブルまで作ってしまう。

個性的な絵や、それがプリントされたTシャツ、味のある陶芸品など、ここで生み出される作品は、作者の心のおもむくままに縫われ、彫られ、描かれ、造形されています。

何者にも媚びていない、自分の心地よい世界に貫かれた作品たちは、世界的にも注目を浴びているのです。

施設の中には、利用者の方が働く蕎麦屋、パン屋、レストラン(パスタが有名)があって、誰でも入れるようになっています。これがまた、美味しいの。私はレストランに行ったことがあるんですけど、パスタが美味しいのはもちろんのこと、焼きたてのパンもすごく美味しい!そして、水がなくなるとすぐに足してくれたりと、本当に心もお腹も満足するお店でした。

この施設内がまた、本当に素晴らしいんです。可愛い、ちょっと外国を思わせる建物たち。障がい者施設なのに、年間1万人も観光客が訪れるそうです。住宅地の中にあって、1歩敷地内に足を踏み入れると、まるで違う世界。大きな木があって、ツリーハウスがあって、ロバとヒツジもいます。木のブランコもあります。子供は大喜びでした。

もうね、最初の印象は「わ〜トトロの世界みたい」なんだか、そんなファンタジーな感じもする場所です。

otto&orabu

そのしょうぶ学園の利用者と職員によるパフォーマンス集団がotto&orabuです。ottoは音、orabuはおらぶ(鹿児島弁で叫ぶ)。打楽器を中心としたパーカッションと、声のパフォーマンス集団です。

先日、そのコンサートがあったのですが…これが本当〜〜によかったんです(ToT)

音楽のジャンルとしては、フリージャズと民族音楽が融合したような感じ。素晴らしいのはまさに音のアートとでも言えるようなエネルギー!

指揮者は施設長の福森伸さん。楽器は、ボンゴなどの太鼓に、シロフォンなどの鍵盤打楽器、ガムランや、名前はわからないが琴のように爪弾いて音をだす民族楽器、もちろんドラム、ベース、キーボード、トランペットもあります。ダンサーまでいます。

特筆すべきは、ボーカルパフォーマンス隊のorabuです。魚のおしゃべりを静かに表現したかと思えば、ものすごい大音量で叫びます。

なんだかもう、なんでもありすぎて、客席からはきちんと把握できない楽団の構成。微妙にずれの生じる音、でもそれを全て良さに変えていく楽曲と、エネルギーに溢れながらも、やさしく導く指揮者。

聴きながら、なんとも言えない感動に浸っていました。

なんだか、ちょっと私の身の上話になってしまいますけど、私は若い頃、フルートを習っていました。いや若い頃だけではなくて、最近ではサックスにまで手を出し習っていたんです。

でも私の演奏はいつも“面白くない”。楽譜は読めている。その通りに吹けている。でもそれだけ。表現力に関して何度となく注意を受けました。自分では精一杯抑揚をつけ、歌っているつもりなのに、何かが足りないらしい。でもそれが自分ではわからない。徐々に私は音楽に苦手意識を持つようになっていきました。

だって、面白くなくなってしまったんですよ。なんのために音楽をするのかわかんなくなったといいますか…。聞いている人に面白い、と感じてもらえない演奏なんてしても、なーんの意味もないじゃないか、と。

音楽は、自由なのかもしれない

そんな状態で聞いた今回のコンサート。

圧倒的なエネルギー、少々の音のずれなんて気にしない。指揮者を見ながら、“叩いて”という合図とともに思いっきり叩く。思いっきり踊る。思いっきり叫ぶ。その姿が本当に楽しそうだったんですよ。

ottoとorabuの天衣無縫な音たちは、指揮者のもと、曲の後半に向けて相乗効果でエネルギーを高めていき、それに伴って客席の気分も高揚していくのだけど、一緒に気分を高揚させながら思いました。アートとは理屈ではなく魂の開示なのだなぁと。そして、音楽にもそれは当てはまるのだと。

思えば音楽の根源、原始の音楽は、魂の開示でしかなかったはず。そこには楽譜も正しく演奏することのプレッシャーもなく、ただ自分が歌いたいように、吹きたいように、叩きたいように、奏でていたはず。

私だって小さい頃はもっと自由に楽しく演奏していたはず。今の私は楽譜や人の評価を重視するあまり、こんな大切なことをぽっかりと忘れていたらしい。

演奏している曲もすごく独創的なんです。otto&orabuの真価を発揮できるアフリカをテーマにした、orabuアフリカという曲(もう、パーカッションとorabuの盛り上がりが最高!)、哀愁溢れる鍵盤ハーモニカの音が印象的なオーボンビュータン(ちょっと、レトロな感じなの)。

そんな中に「ひとみちゃんが海深く潜って、もどってくる、それだけの曲」=ひとみアンダーウォーター、なんていう曲もありました。そうか、作品に必ずしも深い意味なんて求めなくてもいいのか。表現って、もっと幅広く懐が深いものなのかもしれない、なんて思ったり…。

決して世間に合わせるのではなく、自分というものを活かせる場を作っていくという発想の転換、もっともっと自由でいい感性。そういった、常識にとらわれなくてもいいという考え方が、彼らの音楽にふれるうちに、ストンと腑に落ちる感覚がありました。

真面目で一生懸命なのになぜかうまくいかない人などに、ぜひ聞いてほしい

音のアートパフォーマンス集団、otto&orabuは、常識と理屈で凝り固まっていた私の頭を、その音でかち割ってくれました。真面目で一生懸命なのになぜかうまく行かない、とか、この堅苦しい生活が本当にいやだ、とかいう人は、ぜひ聴いてほしい。

一聴の価値がある集団だと思います。CDも出ているけれど(→売り切れでした〜(涙))、できることならライブがおすすめ。といっても、拠点が鹿児島だから難しいかもしれないけれど…。

それにしても、演奏会が終わった後の、ホールでのお見送り。演奏者も観客も、とても良い笑顔をしていたなぁ。音楽は、芸術は、本来自由で楽しいものなのです(≧∀≦)

久しぶりに楽器に触れたくなりました。

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CDは売り切れていたけれど…

しょうぶ学園のHPはこちら→http://www.shobu.jp/news.html

CDも出ていたのだけど、残念ながら今は売り切れている様子(涙)でもここのサイトで視聴はできる様子。また新曲を出せばいいのになぁ。陰ながら応援していこうと思います(≧∀≦)

Record Shop Reconquista →https://www.reconquista.biz/SHOP/BAGNCD001.html

YouTubeにしょうぶ学園の動画がありました!

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