イラスト:パブリックドメインQ

こんにちは!田岡です。

面白い本を読んだので、レビューしたいと思います。人間って、気がつかないうちに音楽に影響されているものなんだなぁと、しみじみです。

私が読んで印象に残った部分と著者等をご紹介します♪

この本です。

人間って、無意識に音楽に支配されている

何が面白かったって、人間はこうまで無意識に音楽に支配されているのか、ということ。

確かに気分を高揚させたり、大勢の人間を同じ方向に向かせるために、音楽を利用することがあるというのはよく知られたことだと思います。例えば、軍楽隊などは、戦争に向かう兵士の士気の向上や慰安のために作られました。

勇壮な音楽で気分が高揚したり、落ち込んだ時に美しい旋律に癒されたりする経験は誰もが持っているのではないでしょうか。

たおか
余談ですが、私、映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記 で、ムード盛り上げ楽団がかっこよくテーマを演奏して、一人一人勇ましく出動していく中、のび太は途中で枝に引っかかってしまいパンツだけが出動してしまうという、ある意味鉄板のネタが大好きです(≧∀≦) このムード盛り上げ楽団が演奏を始めると、みている自分も気分が高揚します(笑)

BGMで行動が変わる

でも、音楽の力はそれにとどまらないのです。著者曰く、

  • ワインショップにドビュッシーの月の光が流れていると、ワインがより甘美(メロウ)に感じる。
  • スーパーマーケットで行われた実験では、スローテンポの音楽をかけると、速いテンポの音楽をかけた時と比べて3倍以上のお金を支払う(ゆっくりした気分になると、それだけゆっくり店内を周り、買うものが増えるという理屈らしい)
  • レストランでテンポの速い曲をかけると客は45分でガツガツと食べた一方、スローテンポの音楽をかけると、客は1時間かけゆっくり食事をし、ドリンクに1.5倍のお金を支払った

ということです。音楽によってもたらされる気分で自然と行動がコントロールされてるんですね〜!(◎_◎;)

その他、店で客がどれだけお金を払う気があるか、というアンケートをとった実験も載っております。すでに注文を終えた食事客に、14種類の食べ物とドリンクが載ったリストを渡し、それぞれのメニューにいくら支払ってもいいかを書いてもらうという調査を行ったところ、リストの合計額は

  • BGMなし 2002円相当
  • イージーリスニングを流していた場合 2031円相当
  • ポップスを流していた場合 2325円相当
  • クラシックを流していた場合 2412円相当

という結果になったそうです。

クラシックを聴くと優雅な気分になって、お金もついつい多く支払ってしまうんでしょうね(≧∀≦)

以前、ラーメン屋だか居酒屋だかでジャズをかけると、スタッフの作業効率が上がるという話を聞いたことがあります(すみません、記憶なので定かではないです)が、きっとテンポの速いジャズをかけたんだろなぁなんて、思いました(^。^)

お店経営する人は、自分のお店にあったBGMを流さないといけないですね。

お客の回転を早くしたいのであればテンポの速い曲、ゆっくりたくさんお金を使って欲しい場合は、クラシックなどのゆっくりした曲など、考えてかければ売り上げが増えるかもしれませんね。

モーツァルトを聴くとI.Qが向上?

一時期モーツァルトを聴くとI.Qが向上する、なんていう研究結果が出て、世界的にモーツァルトブームが起こりましたが、結果から言うとモーツァルトだからI.Qがよくなることはないそうです(^◇^;)

そもそものこの実験は、特定の知能テスト(紙を折ったり切ったりする手順が書かれた図をみて、最終的に紙を広げた時にどんな形になるか、を予測するような問題)を 1.何もせずに座っていた 2.リラックス法の説明を聞く 3.モーツァルトの音楽を聴く、という3つのグループに分けて実施した所、モーツァルトを聞いたグループの知能テストの結果がI.Qに換算すると9ポイントも高かったという結果が出た、というもの。(1993年フランシス・ラウシャー率いるチームによる「音楽と空間認識能力」という論文)

この論文の後、いろいろな研究者がこのことについて調べた結果、モーツァルトとは関係はなかったとのこと。

ただ、何か作業をする前に好きな音楽を聴くことで、気分が向上し集中力が増すのは確かということです。

でもね、これ、小説が好きな人は小説の朗読を聴いても同じような効果があったんですって。要するに心地いい気分と適度な覚醒がもたらされることが大切なんだって。(良い気分になると脳内のドーパミン濃度が上がって、思考プロセスの柔軟性が増して、問題解決のための能力が高まると考えられているそうです)

で、実際の作業中のBGMについては、ケースバイケース。新しいことに取り組んだり、極度に集中が必要な場面では無音の方が効率が上がる。

でも、大勢の話し声や雑音の中で何かをしないといけない場合は、邪魔にならない程度に音楽が鳴っている方が、雑音を消してくれて効率が上がる、ということです。

効果的な音楽の使い方は

ということで、結局のところ、勉強や作業などの前に好きな音楽を聴き、勉強中は無音。ただし騒がしい所で何かを行うときには邪魔にならない程度のBGMをかける、というのが効果的ということでしょうか。

ちなみに音楽は、適度に速いテンポの長調の曲が一番覚醒と心地よさをUPしてくれるようですよ。

著者

著者はジョン・パウエルさん。物理学者であり、クラシックを学んだ音楽家でもあります。シェフィールド大学で作曲の修士号、インペリアル・カレッジ・ロンドンで物理学の博士号を取得されています。

な、なんかすごいですね。だからでしょうか、心理学、もありますが、音響学の方面からの分析も多かったです。

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目次

目次はこんな感じです

  • 音楽の好み
  • 歌詞と音楽の意味
  • 音楽と人間の感情
  • 繰り返し、驚き、鳥肌
  • 薬としての音楽
  • 音楽で頭がよくなる?
  • 映画音楽の力「サイコ」から「スターウォーズ」まで
  • あなたには音楽の才能があるか?
  • 音(ノート)についての覚え書き(ノート)
  • メロディって何?
  • 伴奏からメロディを抜き出す
  • 聞こえるものすべてを信じるな
  • 不協和音
  • 音楽家はどうやって聴き手の感情ボタンを押す?
  • わたしたちが音楽を愛する理由

多岐にわたって書かれています

感想

私は長く高齢者施設で働いていましたが、もっと考えてBGMを流せばよかったです。BGMによって入所者の精神面が変わるのかどうか、例えば食事中どんな音楽を流すと残食が減るか、など考えてみると面白かったかもしれないと思います。もっと早くこの本を読んでいれば!って、今だから読書をする余裕があるんですけどね(≧∀≦)

音楽って、本当に根源的なもので、自分が思っている以上に影響を受けるんだなぁと再認識。

とにかく音楽を長年やっている私にはとっても興味深く、面白い一冊でした。

ただ、この著者の方が作曲家であり、物理学者でもあるためか、少々難しい理論的なことも書いてあります。でも基本的には一般の方にもわかるように書かれていると思います。

音楽を学んでいる人から、音楽好きの方まで、面白く読めるのではないでしょうか。

特に音楽を学んでいる、音楽を仕事にしたい(音楽療法とか)という人には役に立つ本ではないかと思います。

今回はご紹介しませんでしたが、心理学の性格分析(いわゆるビッグファイブというもの)と好きな音楽の関係なども面白かったですよ。

読んだ後は、少し違った視点で音楽を聴いてしまうかも(≧∀≦)

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