毎日レビューチャレンジ9日目、プーと大人になった僕、です。
いわずとしれたくまのプーさんの実写版。それも大人になって、忙しく働くうちに子供の頃の気持ちを忘れてしまったクリストファーロビンが主人公です。
子供と一緒に見られるもの、というだけで選んだこの映画。実写版だし、タイトルからも、内容が想像できそうで、ともすれば陳腐かも?なんて思っていたのですが、さすが世界のディズニー、作りかたがうまいと言うか、飽きさせないと言うか…
意外と大人が見ても楽しめました。いや、むしろ大人が見て!
子供の頃、私は何を考えて生きていたかしらね。
ではいってみよ!
もくじ
私的レビュー9 プーと大人になった僕
STORY
親友のくまのプーや仲間たちと別れてから長い年月が経ち、大人になったクリストファー・ロビンは、仕事に追われ、会社から託された難題と一緒に時間を過ごせない家族との問題に悩んでいた。
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そんな彼の前に、“100エーカーの森”を飛び出したプーが突然現れる。彼が忘れてしまった本当に「大切なモノ」を届けるために…。
名優ユアン・マクレガーを迎え、『美女と野獣』のディズニーが「くまのプーさん」を実写映画化した感動の物語。
子供の頃、プーたちと楽しく過ごし、何もしないことが大好きだったクリストファーロビンは、厳しい寄宿学校、親の死、戦争を経て、商社のカバン部門で働いています。この企業が今でいうブラック企業で…^^; いや、正式にいうとブラック上司とでもいうべきでしょうか、とにかくひどい上司の下で、過酷な経費削減のノルマを突きつけられ、週末の家族との時間も許されない状況となっています。
話を見ていると随分長い間、クリストファーロビンは家族とゆっくり過ごせていない様子です。家族との溝も深まり、娘が喜ぶこともわからなくなっています。
ある朝100エーカーの森で目覚めたプーは、周りに誰も仲間がいないことに気がつき、探します。そしてどこにも見つからず、途方に暮れていると声が聞こえます。「おいで、プー」。いつもクリストファーロビンが出入りしていた扉から声が聞こえ、プーはその扉をくぐります。
大人のクリストファーロビンと子どものプー
物語の前半は、すっかり大人になってしまったクリストファーロビンと、小さな子どものようなプーの対比が描かれています。
もうね、現実の大人の世界に全く常識のないプーが絡んでくることで、すごく面白いことになってしまいます。はちみつベタベタの手でクリストファーロビンをさわったり(プーは気持ちを表現しただけなんですよ)、はちみつベタベタの足で歩いて、廊下をベタベタにしたり、マットに張り付いて動けなくなってみたり(あれ〜動けないよ〜って(笑))棚に登って壊したり(ハシゴだと思っただけなんです)
私は見ていて断然クリストファーロビンの感情に近くて、しっかり大人だなぁと思ってしまいました(笑)
なんというか、小さな子どもっていろんな常識は通用しないし、わからないからいろいろなことをやらかすし、それをついつい怒ってしまうんですけれど、子供の世界から見ると怒られることではないんですよね。
すごく真剣に色々やってるだけで(≧∀≦)
それを面白がれないで、規律、効率、結果、そんなものばかりが目につくと、面白くない大人の出来上がりなんでしょうかね(・・;) はい、私、出来上がってました。クリストファーロビンと一緒に「あぁあぁ〜〜もう」って言ってましたもん(笑)
「頼むからちょっと静かにしてくれないか!」あぁ、私も言うわぁ
プーはまだいいけど、ティガーとかティガーとかティガーとか…きっと怒るわぁ(笑)
だけど深いプーの言葉
そんなプーですが、深い、いい言葉を言うんですよ。子供にもわかるような簡単な言葉、でも真の言葉って、そんなものだと思うんですよね。プーだけではなくて、他のキャラクター達もすごくいいことを言ってます。個人的には、イーヨーのスタンスがすごく好き(≧∀≦)
行ったことがないところへ行かなくてはいけない。行ったことのあるところに戻るのではなくて
いなくなった友達を探すために、扉をくぐる時にプーがつぶやく言葉。何かを手に入れるためには、冒険が必要なんですね。そうなんですよ。決心して覚悟を決めた時に、初めて何かが動き出し出すことって、あるかも…。
必要なところにあるんだろうね
100エーカーの森から、ロンドンに扉を通ってきたプーの言葉を、最初クリストファーロビンは信じられません。なんでだ?と不思議がるクリストファーにプーが言います「必要なところにあるんだろうね」
なんと言いますか、思い込みを外せば、必要なところに、必要な扉が開いているのかもしれない。そんなことを考えた言葉。
持ってると幸せなんだ 君は違うの?
ロンドンで風船を欲しがるプー。そんなもの何も役に立たないと言うクリストファーロビンに、プーは言います。役に立たなくても、持っていると幸せになるものって、あるよね。いつから私たちは役に立つものばかりを集めるようになってしまうんでしょうね。
何もしないことって、最高の何かにつながるんだ
これが、このお話のテーマとも言える重要な言葉として何度も出てきます。毎日忙しすぎたクリストファーロビン。何か生み出すどころか、疲れ果て、家族との時間も、家族との絆も失おうとしていたのですが、何もしないことが、いろいろな問題を解決するヒントに繋がっていきます。
でも僕が見つけたでしょ
僕は変わった、迷子だと言うクリストファーロビンに、プーが優しく言います。「でも僕が見つけたでしょ」
もう私の1番の感動ポイントはここでした。ちょっと深い言葉、とは言えないかもしれませんが、たとえ迷子になっても、自分に戻れる何か、があると、いいな、と思いました。私にとってのプーはなんなのだろうね。自分にとってのプーがあったり、いてくれたりする人は、幸せかもしれません。
個人的に
クリストファーロビンが、ズオウと戦うシーンが好きでした(≧∀≦) ズオウと戦う中で、真に子供の頃の心を取り戻していったんですよ!この時のイーヨーの「本物のクリストファーロビンだ」と言うところも好き。
キャスト ほか
- クリストファー・ロビン:ユアン・マクレガー(堺雅人)
- イヴリン・ロビン:ヘイリー・アトウェル(園崎未恵)
- マデリン・ロビン:ブロンテ・カーマイケル(遠藤璃菜)
- ジャイルズ・ウィンズロウ:マーク・ゲイティス(坂東尚樹)
- プー:ジム・カミングス(かぬか光明)
- イーヨー:ブラッド・ギャレット(石塚勇)
- ピグレット:ニック・モハメッド(小形満)
- ティガー:ジム・カミングス(玄田哲章)
- ラビット:ピーター・キャパルディ(瀧田直樹)
- カンガ:ソフィー・オコネドー(片岡富枝)
- ルー:サラ・シーン(木村皐誠)
- オウル:トビー・ジョーンズ(上田敏也)
- 監督:マーク・フォースター
まとめ
プー達の世界では、ズオウやヒイタチは、象やイタチに似ていてみんなの幸せを食べる化け物、となっています。現実を見渡せば、あるよね。たくさん。
現実のズオウやヒイタチを見破って、本当に自分がやりたいこと、楽しめることを見つけることが大切なんだと思った映画。そのためには時に何もしない時間を過ごすことも必要なのかもしれません。ちょっとラストが大団円すぎ、と思わなくはなかったけれど、だってこれはくまのプーさんというお話だから(≧∀≦)
あまり期待しないで見たのですが、なんのなんの、疲れた大人こそ見て欲しいファンタジーでした。
それにしても、プーをはじめ、キャラクター達がいい言葉を言ってた〜。あまりメモできなかったのが残念!